世界初!「分裂酵母ジャポニカスKumadai-T11号株」を使用した理学部発芋焼酎


 前理学部長の谷時雄教授らの研究グループが新たに開発した「分裂酵母ジャポニカスKumadai-T11号株」を使用した芋焼酎「池の露 湯島 The Highest Yeast」(価格 500 ml 3,000円(税込))が完成し、4月20日から限定1,020本で販売開始されました。

 

 

 

 生物科学コースの谷教授は分子生物学が専門で、RNAの研究のために酵母を使った実験中に、偶然、分裂酵母ジャポニカスがアルコール発酵して良い香りを発することを発見しました。その後、醸造に適した分裂酵母株の育種を行い、「Kumadai-T11号株」と名付けた酵母が誕生しました。分裂酵母ジャポニカスは日本の苺から分離された酵母で、二分裂で増える特徴をもち、酒類の醸造に通常用いられる「出芽酵母」とは、遺伝学的にも大きく異なる大変珍しい酵母だそうです。分裂酵母ジャポニカスを使った醸造は世界初の取組です(熊本日日新聞 令和4年4月月15日掲載)。

 谷先生によりますと、「お酒の醸造は、いままで出芽酵母S. cerevisiaeでしか行われたことがなく、今回の「分裂酵母ジャポニカス」kumadai育種株での醸造は、掛け値なしに「世界初」となります。農学部のない熊本大学で、理学部にてこのような地域貢献に繋がるプロジェクトができたのは、とても良い宣伝になったと思っています。香り、香味も今までの芋焼酎にない新たなジャンルを感じさせる仕上がりになっておりました。」とのことです。

 残念ながら、「熊大生協に180本卸して頂いたのですが、販売開始から4日間で全売」、「蔵元の天草酒造にも、市内の酒屋に卸した分全て完売」だそうです。

 しかし、安心してください!

「昨年11月に二度目の醸造を致しましたので、来年またこの時期に生協等で販売できると思います(焼酎は蒸留してから、ガス臭等を抜くためもあって、1年間以上熟成させる必要があります)」との谷先生からのインフォメーションがありました!

 次の焼酎販売が楽しみです。

 

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会長 西野 宏



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